2020.08.05
蓄電池
固定価格買取制度(FIT)が終了した後、54%の人が「電力を自家消費する」と回答。注目される”家庭用蓄電池”の重要性
こんにちは、ELJソーラーコーポレーション名古屋本社の角谷です。
2009年、太陽光や風力、水力、地熱などの再生可能エネルギーによってつくられた電気を電気事業者が買い取る固定価格買取制度(FIT)がスタートしました。 この制度による電気の買り取り期間は10年 。つまり、2009年に買い取りを始めてもらった太陽光発電のユーザーは、2019年に終了したことになります。その結果、「売電収益がゼロ…」となったわけではありませんが、それまで通りの高額価格で買い取ってはもらえくなりました。
多くのユーザーが、高額での買い取りを前提に太陽光発電の導入を決断。しかし、買い取りが終了し、その価格が下落した今、どんなエネルギーマネジメントに乗り出すべきか。一緒に解決策を探っていきましょう。
1.1kWhあたり48円だった電気の買取価格が、約7分の1に下落
2009年に太陽光発電システムを導入したユーザーは、自給した電気を1kWhあたり48円で10年間買い取ってもらっていました。その期間が終了した後の価格は、 1 kWh あたり7円 。何と7分の1近くまで値下がりしています。今まで余剰電気の売電収益をアテにしていた家庭にとっては、大打撃。これを2019年問題と言います。売電による儲けが減ったわけですから、まさに問題ですね。
また、家庭によっては、太陽光発電システムのローンが残っている場合もあります。仮に売電収益をローンの返済に充てていたとしたら、売電収益が減ったことで返済プランが狂うことにもなりかねません。
2.発電した電気を売らないという選択肢
「低価格でも売電するしかない…」。そんな悲観的にならなくても心配ありません。
住宅用太陽光発電一括見積りサイト「タイナビ」が2019年2月に発表したアンケート結果によれば、太陽光発電システムを導入しているユーザーの54%が、 「発電した電気を売らずに自家消費する」 と答えているそう。つまり、「安い価格でしか買ってもらえないのなら、自分で使った方がトク」という考えを持っている人が多いということです。
太陽光発電システムは、太陽の光を利用して発電を行います。もちろんですが、太陽が沈んでいる時間帯は発電を行うことができません。なので夜間は、電力会社から電気を買って暮らすことになり、夜使った分だけの電気代は発生していることになります。夜間に電力を購入していた分を自給した電気で補えば、 電力会社から電気を買わずに 日々を過ごせることになるでしょう。では、どうすれば自給した電気を夜間も使えるようになるのでしょうか。
その答えは、家庭用蓄電池。太陽光と家庭用蓄電池を組み合わせることで、節電効果や災害対策といったメリットを生み出すことができます。なお、EVを家庭用蓄電池の代わりに使う手段もありますが、それはまた別の機会にご紹介しますね。
3.家庭用蓄電池を使って、電気の自給自足生活をスタート!
普段の生活の中で、充電式の小さな電池を使ったことがある人も多いのではないでしょうか?それをもっと大きくし、電気を大量に蓄え、生活するために使える電池、およびシステムのことを家庭用蓄電池と言います。
家庭用蓄電池を太陽光発電システムと連動させることで、昼間につくられた電気が蓄電池にも行き渡ります。そして、夜間太陽光発電システムが稼働しなくなったら、自動的に家庭用蓄電池に蓄えられた電気が家に供給されるのです。こうなれば、夜間の電気を電気事業者から買う必要もなくなり、 自給した電気を無駄なく使えます 。まさに電気の自給自足生活が成り立つわけです。
家庭用蓄電池は2010年代中盤以降から、注目を集め、太陽光発電システムとセットで導入する家庭も増えています。それ以前に太陽光発電システムを導入した家庭は、家庭用蓄電池を持っていないケースが多いはず。そんな方々にぜひ知っていただきたいのが、家庭用蓄電池は後付け設置ができるということ。固定価格での買い取り期限を迎えようとしている方は、ぜひ導入を検討してください。
少ない売電収益で我慢するか、電気の自給自足で電気代をと抑える か。どちらが得策かはもうお分かりですね。なお、太陽光発電システムと家庭用蓄電池の組み合わせについては、別の記事でも紹介しています。電気代、売電、停電時など、それぞれのメリットを解説しておりますので、ぜひご覧くださいね。
>>太陽光発電と蓄電池の組み合わせがおすすめな理由。電気代、売電、停電時にどれだけメリットがあるの?