2021.04.18
その他
スタートから4年が経過した「電力自由化」。電力会社を乗り換える際に知っておきたいことは?
こんにちは、ELJソーラーコーポレーション株式会社です。
今回のテーマは 「電力自由化」 。これは政府により2016年4月から開始された、 電気事業の市場規制の緩和政策 のことです。すでに導入から4年以上が経過していますが、「耳にしたことはある」「実は詳しくは知らない」という方も多いのではないでしょうか。
今回は「電力自由化」についてあらためて解説していきたいと思います。
大手電力会社以外の企業が電気事業に参入
電力自由化以前、 電力の販売は政府に認可を受けた大手電力会社(東京電力、中部電力、関西電力など) が行っていました。そのほかの企業は電気事業に参入することが許されておらず、いわゆる独占市場だったのです。
2016年4月に政府が電力自由化政策を開始したことで、あらゆるメディアで取り上げられ大きな話題となりました。しかし 電力自由化自体は、実は2016年以前から実施されてきたのです。
電力自由化の歴史
・2000年3月
大規模工場やオフィスビル、デパートといった「特別高圧」で受電する大口需要家を対象に自由化が許可された
・2004年4月と2005年4月
中小のビルや工場、店舗といった「高圧」で受電する中規模需要家も自由化の対象となった
・2016年4月
一般家庭や個人商店などの小規模需要家も電力自由化の対象となる。これにより全面自由化がスタート
電力会社を自由に選び、電気代を節約するチャンス
ところで、なぜ電力の自由化が導入されたのでしょうか。先に述べたように、長らく電力は大手電力会社の独占販売で成り立っていましたが、ほかの企業も電力販売ができるようにすることで 企業間競争を活発化 させる狙いがあったのです。
この政策により、新電力会社が参入し「どんどん顧客を獲得しよう!」という考えから、 大手電力会社とは異なる独自の価格とサービス を打ち出すようになりました。
新電力会社によるサービス例
・携帯電話とのセット契約で料金が割引
・石油会社との契約でガソリン代が割引
・支払う電気料金に応じて特定のインターネットショップ会社のポイントが貯まる
・支払う電気料金に応じて特定の航空会社のマイルが貯まる
・住宅会社が参入し、毎月の電気代をポイント還元。貯まったポイントはリフォームなどの工事代金に使える
・使用電力に応じて寄付ができる
・支払った電気料金が特定のプロサッカーチームの活動支援に使われる
電力会社を自由に選べるようになると、 事業スタイルや生活環境、考え方に合わせることができ、ランニングコストの抑制 が実現しやすくなります。この点が電力自由化における最大のメリットと言えるでしょう。
電力会社を乗り換えても電気の供給は安定
電力自由化が開始されても 「新電力会社に興味はあるけど、なかなか一歩が踏み出せない」 という方も多いでしょう。おそらく乗り換えのポイントは、毎月の電気料金が安くなるかどうか。どこに乗り換えようか迷った場合は、ご自身のライフスタイルや気になるサービスなどを参考に、 各社のサイトで料金シミュレーション をしてみることが一番わかりやすいと思います。
なお、乗り換えを迷わせる理由には以下のようなものも挙げられます。
・電気の供給は安定しているのか
・電気の質は今までと変わらないのか
・新電力会社が倒産したらどうなるのか
新電力会社に乗り換えたとしても、 「停電」や「不具合」が増えることはありません し、万一その会社が倒産しても地域にある大手電力会社の送配電部門が引き続き電気を供給するルールが定められているため、いきなり電気が使えなくなる心配もありません。
ちなみに、もともとの電力会社に不満がないという方も多く、そういった方はもちろん乗り換えを見送っています。
世帯によっては、乗り換えが必ずしもお得になるとは限らない
いざ乗り換えをする時、複雑な準備は不要です。基本的には、 現在契約している電力会社の検針票や口座、クレジットカードがあればOK。 次に、契約したい新電力会社のオンライン契約ページにアクセスし、必要事項を入力します。また、すでにスマートメーターが付いている世帯なら、別途取り付けるものはありません。なお、 従来の電力会社への解約手続きは、新しく契約する電力会社が行ってくれることがほとんど です。
最後に、「電力会社の乗り換え」を検討するにあたって知っておいてほしいことをひとつ。どの電力会社も他社より自社がお得だと感じてもらいたいので、特に金額の見せ方には工夫を凝らしています。だからこそお客様自身が、 しっかりとプランの内容を理解した上で既存の電力会社からの切り替えを決断する必要がある と思います。そうしないと、 「新電力会社に乗り換えてみたけれど、やっぱり大手電力会社の方がお得だった」 と損をすることにもなりかねません。
つまり世帯によっては、 乗り換えが必ずしもお得になるとは限らない ことを知っておくのも大切でしょう。