2021.10.02
その他
V2Hで電気自動車に蓄えた電気を家庭で利用。メリットデメリットや今後の普及予測は?
こんにちは、ELJソーラーコーポレーション株式会社です。
電気自動車(EV)に蓄えた電気を家庭で利用できるV2Hというシステム をご存じですか?近年はEVの普及に伴い、V2Hも注目されています。今回は、V2Hの仕組みやメリット・デメリットについてお伝えしたいと思います。
V2Hの仕組み
V2Hとは、「Vehicle to Home」の略でEVの電力を家庭でも使えるようにするシステムです。
太陽光パネルを設置している方はご存じかと思いますが、太陽光パネルで発電した直流の電力を交流の電力に変換するパワーコンディショナーという機器を設置することで、発電した電力を家庭内で使用することができます。とは EV版のパワーコンディショナー です。EVに蓄えられた電力は直流のため、同様に家庭で使用するにはV2Hを使用して交流の電力に変換しなければなりません。
系統連系と非系統連系
家庭で使用できる電力は、電力会社から供給される系統電力・EVに蓄えられた電力・太陽後発電による電力の3種類あります。V2H機器によっては、同時に1つの電力しか使用することができない 「非系統連系型」 と、3つの電力を同時に使える 「系統連系」 と呼ばれる製品があります。 通常時・停電時問わず太陽光発電システムからEVへの充電ができ、停電時に使用できる容量が大きいといった点で、系統連系型の方が使い勝手が良い でしょう。
メリットデメリット
V2Hには大きく分けて以下の3つのメリットがあります。
・経済的なメリット
・災害時でのメリット
・環境的なメリット
経済的なメリット
太陽光パネルを設置している家庭であれば、太陽光発電で発電した電力をEVに充電することができます。電力会社から電気を買電するよりも経済的なコストが下がります。また、電気自動車に貯めた電気を家庭内にも供給することができるので、太陽光パネルで発電した電力や夜間帯の安価な電力をEVに貯めておき、必要に応じで家庭内に供給し、 電気代を安く抑える ことも可能です。通常の200Vのコンセントよりも 充電時間が短い 点もV2Hの魅力です。
災害時でのメリット
災害時に停電した際などに、 EVを非常用電源として使用する ことができます。停電が続いた場合でも、日中は太陽光発電システムで作られた電力を家庭内へ供給し、夜間になると電気自動車に充電した電力を家庭内に給電することで長い間電力を確保することができます。
環境的なメリット
夜間の安価な電力をEVに貯めてそれを日中に使用することで経済的メリットだけではなく、ピークシフトに貢献し、環境的な面からもメリットがあると言えます。電力使用量が日中に集中するため、電力会社は供給量が足りなくなった場合に火力発電から電力を作り出します。 少しでも夜間にシフトすることで、電力の系統安定化を高める ことができます。
また、デメリットとしては以下の三つが挙げられます。
・バッテリーの劣化
・設置スペースの確保が必要
・蓄電池として使用できるのは停車中のみ
バッテリーの劣化
いくら耐久性が優れていても寿命がないわけではありません。バッテリーの寿命サイクル(充放電)回数と使用容量に連動して劣化していきます。 少保証があれば内容も詳しく確認しておく必要がある でしょう。
設置スペースの確保が必要
駐車スペースはもちろんですが、他にも EVパワーステーションを設置するためのスペースも確保 しなければいけません。
蓄電池として使用できるのは停車中のみ
EVを蓄電池として使えるのは停止中だけですので、頻繁に運転をする予定の方は 昼間にEVの電気を家庭内で使用して電気代を削減する使い方は難しい かもしれません。
今後の普及予測
温室効果ガスの削減や脱炭素の取り組みが加速することで、V2Hは再生可能エネルギーの活用の幅を広げるということで注目が高まっています。また、EVの導入率は世界的にも高まっており、日本の自動車メーカーにおいても「次世代自動車戦略」を打ち出し、EV生産の体制を構築しています。
ELJではV2Hも取り扱っております。
今後もV2Hの普及に向けて注力してまいります。
是非こちらのページもご覧ください。
https://www.elj-solar.co.jp/v2h/